日本の宝くじには不可解な点が多い件(4)日宝販から日本ハーデスへ

日宝販から日本ハーデスへの移行
日本の宝くじの総売り上げの半分以上を占める会社があります。
それが日本ハーデスです。
日本勧業銀行OBが天下りする宝くじ会社、(株)日宝販の後継会社です。
現在も役員は、第一勧銀、みずほ銀行のOB中心です。

ここで簡単に宝くじ販売会社の歴史を振り返ってみます。
宝くじ販売は、勧銀時代に片岡一久宝くじ部長が基盤を作りました。
片岡氏は勧銀役員退任後、日宝販会長、南桜商事社長と2つの会社役員に就任。
前者は宝くじ販売の会社で、後者は勧銀関係のビルを管理する会社です。
その後、後者は商号変更で日新建物(株)となり、現在は日本土地建物(株)の持分法適用関連会社です。
日宝販は、第一勧銀、富士銀行、日本興業銀行の3行合併に伴い、みずほ銀行が発足する前に、(株)クロノスと名を変えます。
その後、勧翔(株)、さらにケイ・エス・オー(株)と商号変更を重ね、現在に至っています。

日本ハーデス(株)はナンバーズ、ロトといった数字選択式くじの開始に伴い、新たに設立された会社で、業務内容として日宝販の宝くじ業務全てを包括しています。
さらに、システム企画、開発、運用というコンピュータに絡む業務も追加。
傘下にハーデス・グループとして多くの会社を従えています。

日宝販のポイントは、日本勧業銀行の時代からビル管理をする会社、南桜商事(現・日新建物)と兄弟分であったことです。
ビル管理会社はハココネ(ハコ物と役員、会計監査人などが連携してネットワークを築く)形成において重要な役割を担っています。
宝くじの祖とされる片岡部長は、五反田支店長時代に暗号名寄せ秘密口座などを発明している人物です。
宝くじに情熱を賭けたその片岡氏が週の半分を日宝販、南桜商事と勤め分けたというのですから、南桜商事も宝くじのシステムに何らか関係していると容易に推測できます。

 片岡一久宝くじ部長の経歴についてはこちらを参照

片岡一久宝くじ部長の軌跡(日本プロファイル研究所データベース)

取締役宝くじ部長―異端のバンカー・片岡一久の生涯
著 者 :大山 真人
出版社 :文藝春秋
価 格 :¥1,454
敗戦の混乱時に売り出された「第1回宝くじ」を開発し、のち勧銀宝くじ部長として今日のブームの礎を築いた、緻密な合理主義者にして大胆な独創家・片岡一久。庶民の“夢”創りに情熱を燃やしつくした快男児の65年を描く。書下ろしノンフィクション。
総会屋事件で窮地に陥る日宝販

1997年に発覚した第一勧銀総会屋利益供与事件は国会でも取り上げられ、「こんな銀行に宝くじ販売を任せて大丈夫なのか?」という意見も出ました。
しかし、宝くじの広告に第一勧業銀行という銀行名を出さなくすることで、その問題は立ち消えとなりました。

[002/002] 140 – 衆 – 地方行政委員会 – 12号
平成09年06月10日

 
○松崎委員 新進党の松崎公昭でございます。
 午前中は、随分分権それから合併が続きました。きょうは、私もそれを少し御質問させていただくつもりでおりますが、まず、宝くじの問題からお願いをしたいと思っております。
 連日のように第一勧銀の銀行ぐるみの問題が大きく取り上げられ、人事も一転二転と大きく変わって、非常に社会的な批判を受けておるわけであります。これもある意味では、日本の、今までいろいろな規制に守られ、そして、いわゆる株主でありますとか大衆に、国民に向かって開かれた経済体制ではなかった、そんなこともあるのかもしれません。
 そこで御質問を申し上げますが、その第一勧銀の関係いたしております宝くじの問題でございます。
 これは既に一九四五年から国民の中に定着をした、夢を売る、同時に地方自治体の財源にもなっているわけでありますが、今、第一勧銀が昭和四十一年から独占的な委託契約を結んでおります。これが、総会屋とのかかわりということで最近極めて御批判の多いところでございますが、これらの問題に関しまして大臣は、一部委託の見直しの問題等が出ておりますが、どんなふうに今後対応していくか、お答えをいただきたいと思います。
[001/002] 140 – 参 – 決算委員会 – 閉7号
平成09年09月18日

 
○松村龍二君 次に、総会屋対策についてお伺いしたいと思います。
 たまたま昨日も山一元専務らが逮捕されたというふうなことでございまして、連日四大証券が総会屋グループ代表小池被告に対して利益を供与したというような事件が報道され、また東京地検特捜部あるいは証券監視委員会が調査、捜査を進めておられるわけでございます。
 かつて昭和五十六年に、このような総会屋が日本の企業活動に巣くっておる、このようなダニを排除しないといかぬというふうなことで商法改正が行われまして、商法二百九十四条ノ二の利益供与罪というのが制定されたわけでございます。その後、事態は必ずしも解決していないということが今回の事件で明らかになっております。
 これは、久保利英明という弁護士が四月に書いている文章でございますが、「米国の経済週刊誌「ビジネスウイーク」の三月二四日号は、」この野村証券に対する取引一任勘定その他商法違反につきまして、「「腐敗は日本の風土病である」という厳しい見解を紹介して、「東京の不正市場には改革ではなく革命が必要だ」と主張している。」、「業績も好調で社会的評価も高い、総会屋などの付け入る隙もなさそうな優良会社でなぜ利益供与が繰り返されるのであろうか。」、宝くじの売り元であるということで国民から親しまれておる第一勧業銀行が百二十億円もお金を根拠なしに貸し付けて、二十一人の役員が退任するといったような、かつて想像もできないような事態が現出しているわけでございます。
 この久保利弁護士の文章は、「しかし、総会屋は今や、その大半が暴力団構成員あるいは暴力団の支配下にある存在で、暴力団は国民と健全な企業の敵であることは多言を要しない。」、「世界は冷戦構造の崩壊以後、国と国との戦争から表世界と裏世界の戦争の時代へと変化しつつあり、日本の暴力団よりさらに強力な蛇頭などの闇世界が日本をターゲットにし始めている。総会屋にも対抗できないようでは日本は世界のアングラ勢力の餌食になるしかないのではないか。」というふうな文章を書いているわけで、現状を鋭く指摘しているのではないかというふうに思います。
 そこで、法務省にお伺いしますが、この一連の捜査状況についてお聞かせいただきたいと思います。

次に迫った問題は、第一勧業銀行、富士銀行、日本興業銀行の合併です。
この時期に、宝くじ関連会社で不可解な動きが起こりました。
宝くじに関する業務を行う(株)日宝業務センターが、新しく作られた同じ名前の会社とすり替えられたのです。
詳しくは、日本プロファイル研究所データベースの次の記事を参照ください。
【宝くじの闇】すり替えられた日宝業務センター(日本プロファイル研究所データベース)
そして、日宝販も日宝業務センターも第一勧業銀行の関連会社から名前が消えてしまいます。
いつの間にか変わっているのに、その時の株主は気づかなかったのでしょうか?
 
本来あった歴史ある(株)日宝業務センターは(株)タカラパックという、宝くじの封緘業務のみを行う会社になって現在に至ります。
そのタカラパックについては、ガルエージェンシーという有名な探偵会社に怪情報的な記事を書かれています。
宝くじのイカサマをスッパ抜く(日本プロファイル研究所データベース)
 
日本ハーデスも第一勧業銀行、富士銀行、日本興業銀行の合併準備の時期に設立されました。
・1999年8月20日-第一勧銀、富士銀行、日本興業銀行合併の公式発表
・1999年12月1日-日本ハーデス(株)設立
第一勧銀人脈が宝くじ利権となっている業務会社を、銀行の外に出そうとしたようにしか思えません。

 ちょっとややこしい日宝販関連会社の遷移

日宝販、日宝業務センターのちょっとややこしい法人の遷移を登記簿からまとめた図があります。
日宝販などの会社遷移図(pdf)
面白いのはクロノス、プルトンというギリシャ神が名前に出てくるところです。
プルトンというのはハーデスの異名です。
公式には「日本ハーデス」は「日宝販です」のもじりらしいですが、ちょっと苦しすぎます。
クロノス(元日宝販)という親から生まれた冥府の神ハーデス。
それがネーミング理由であるのは間違いないでしょう。
ハーデスは宝くじの会社となり、その別名のプルトンはケイ・エス・オーという登記簿的に日宝販の正統な流れをくむ不動産会社となったのです。
 
ちなみにギリシャ神はSPC(特別目的会社)の冠に使われることがとても多いです。
そして、そのSPC群は概ね綺麗にハココネを形成しているものです。


次回へ続く

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